四谷三丁目

Dowa2005-08-26


なんだか殺伐とした話題が多かったので、もう一つ殺伐とした話です(ヲ?


といっても、背景が殺伐としてますが、ちょっと感動した話題。


なぜかあまり大きく報道されていませんが、ガザ地区の入植者撤退について、
イスラエル軍と警察がほとんど武力を行使することなく、極めて迅速かつ
柔軟に入植者を撤退させました。


衛星放送のニュースで特集していたのですが、武装していない軍と警察が
入植者の言い分に耳を傾け、説得し、一緒になって抱き合って慰めあう
姿に感心しました。


そもそものガザ地区成り立ちについては、「ガザ地区」でググるか、
Wikipediaあたりを参照してください。


簡単に言えば、パレスチナユダヤ人が1948年にイスラエル建国の宣言に端を
発した一次中東戦争で、エジプトがこの地区を占領したあたりから悲劇というか
不運が始まっています。


その後、第3次中東戦争(1967年)でイスラエルガザ地区を占領しましたが、
エジプト占領時代から、この地区に追い込まれたパレスチナ人には国籍が
与えられなかったり、出入りが制限されたりと、いわば飼い殺しのような状況が
続いています(今も)。


じゃあ、今回の撤退はナンなんだというと、結局、イスラエルが自国の治安を
「安く」「安全に」進めたいためのシャロン首相の思惑だったりするようです。


なーんだ、そんなん偽善やん、ということなかれ。
感動したのはその背景ではなく、軍と警察の手際のよさです。


ガザに居たユダヤ人入植者(イスラエル人)は8000名とか言われています
ガザ地区全体のパレスチナ人は140万人)。
宗教的な理由から反対する人もいて、撤退は難航が予想されていましたが、
極力摩擦はさけつつ、入植者になるべく歩み寄る形で進められた手際は、
背景はどうあれ評価に値するのではないかと思いました。
## 所詮身内なので穏便に済むのは当たり前、といえば当たり前ですが・・・・・


それに、希望もあります。シャロン首相の思惑がどうあれ、ガザ地区
パレスチナ人は、「自由」への希望も少なからず持ったのではないでしょうか。


ちなみに、パレスチナ自治政府アッバス議長は、シャロン首相に電話で
ガザ撤退の歓迎を伝えたそうです。


以下、参考

ガザ地区からイスラエル人がいなくなっても占領は続く(JANJAN
http://www.janjan.jp/world/0508/0508181130/1.php


シャロンのガザ撤退の真意は(イスラエルパレスチナ問題)
http://www3.ocn.ne.jp/~d063yxbe/gaza.txt