T&T 7th 中立紳士の画策!〜ずり落ちるブラジャーとパンツ!〜

遅れてきた夏休み企画。
T&T7thの書き下ろし単発セッション。GMはわし。

キャラ作成はローカルルールで人間は4振り、ほかの種族は2通り振ってどちらかを採用で作成。所持金は+500金貨と2レベル魔法が使えるなら2レベル魔法を1つ追加。

マ・チャラテ:2レベル魔術師(人間)/PL:ヒゲ氏
サクラ・フォーム:1レベル戦士/PL:りゅうく氏
ウォーレン・ムーン:1レベル戦士/PL:Terk氏
イレイス・コクヨ:2レベル盗賊/PL:yuka氏

トロールワールド>*1のとある都市モスズヒル
この街を統治するブラホック・ハズレター男爵の蔵に賊が押し入った。
蔵は街の外にあるいわばガラクタ倉庫でたいした物はないはずだが、鋼鉄製の扉を強力な武器かツメのようなもので引き裂き、蔵にエレメンタルを残していったため何が盗まれたかもわからない。

男爵は腕に覚えのある者を雇って、蔵から盗まれた物を特定し、賊を討伐することを依頼する。


以下文章を《姿隠し》*2
盗まれた物を特定するために蔵の品物の目録を持たせた使用人を連れたPCたちは町外れの蔵に向かう。
蔵は大昔のオークとの戦争に使われた砦の一部を改装した平屋建ての石造り。

奥に入るドアの前にファイアー・エレメンタルとアース・エレメンタルが行く手を阻むがこれを排除し、蔵を捜索したところ盗まれたのは「結びほどきの小槌」と判明する。

これは、魔法のものでない紐の結び目を解くマジックアイテム。
対象のものを小槌で叩くと対象を縛っているか対象に接触している結び目をすべて解くことができる。使用回数があって、あと数回分しか残ってない

もともとは漁師の網が絡まったものをはずす為にどこかの魔法使いが作ったらしいが、これで網を叩くと網目が全部ほどけてしまうので放棄されたというガラクタ。しかも使用回数制限があるので日常的なちょっと使いをするわけにもいかないどうにもならない品物。


なぜこんなものをほしがったか小首をかしげるが、PCたちは蔵の前に残されたやけに太い車輪の跡を辿って古代のドワーフたちが居たという廃鉱のある山に向かう。


車輪の跡を追って山中を進むと、前方にジャガーノートがたたずんでいるのを発見。
積極的には襲ってこないが、近づくと戦闘になりそうではある。


仕方ないので一戦。
最初のターンに《これでもくらえ!》の倍掛けでダメージを稼ぎ、なんとか打撃力を上回ってこれを倒す。

周囲を調べると小瓶に入ったローブの老人が「たすけてくれ〜」


PC「あんたダレ?」
老人「わしは混沌博士じゃ!」


混沌博士によると、

  • 中立紳士にだまされた。
  • 男爵の蔵の襲撃に手を貸したが、ここまで逃げてきてだまされて小瓶に入れられた。


混沌博士、秩序教授、中立紳士はD&Dで遊んでいるメンツ内でシャレが高じて作られた定番の悪役。
混沌で世界を満たすため、秩序で世界を満たすため、そのバランスをとるためにいろんなことを画策しているいわばテロリスト。中立紳士はほかの両者の足を引っ張ってバランスをとろうとしており、混沌博士をだましてここに封印し、今度は秩序教授の計画を邪魔しようとしている。


シナリオ的には混沌博士は中立紳士のねぐらをPCに教えてお役ご免のつもりだったが、PCが小瓶ごと混沌博士を連れて行くというので、まぁ、情報を小出しにするには好都合かとも思いそのままPCに同行(携帯?)させたが、これがあとで役に立つとは・・・・


ともかく混沌博士の案内で中立紳士が居るという古代ドワーフの鉱山跡についたPCはダンジョンを開始。

混沌博士によると中立紳士はここで何かを行っているようだが詳細は知らないということ。


入り口にはオオカエルが口をあけて通路の開口部に化けているが幸運度の高いイレイスがあっさり見抜いて戦闘。「丸呑み」する特殊攻撃があったのだがことごとくかわされていいとこなしでオオカエルがひっくりかえる。


その後、水に潜んだトードも退け、奥の部屋に突入。
そこには背中に蒸気機関を背負い、その蒸気で駆動するチェーンソーを持った黒ドワーフが2体と、その蒸気機関を操作(釜に石炭をくべる)それぞれの助手の黒ドワーフ、ほかに武装した黒ドワーフ4名が警備にあたっているのに遭遇(カエルとの戦闘で侵入者は感知していた)。


戦闘になり助手を《これでもくらえ!》で狙い撃ちしたのはよかったがスチーム・チェーンソーの打撃力が高くジリ貧。


チェーンソーは6の目2つで《死の刃》が発動する設定だがこれがなかなかでないものの、毎ターンの稼動チェックで1d6で1〜2の目が出たら蒸気機関が止まってしまう設定がなぜか一度も止まらずに順調に稼動。


全滅一歩手前で戦闘バランスが思うようになっていなかったためGMの救済措置として混沌博士が魔法でPC全員をダンジョンの外に転移させて一時撤退。


チェーンソーは止まる前提だったので護衛の黒ドワーフがその間の「盾」になる予定でしたが、この「盾」も少しタフに設定しすぎてしまったのもバランスを崩した原因。


ともあれ混沌博士は助けたのだからこのダンジョン内にある自分の持ち物を取ってくるようにPCに要求。


混沌博士は秘密の裏口(ジャガーノート専用駐車場付き)をPCに教えて自分があてがわれていた部屋から再度侵入。
そこには4体の「ドラゴンもどき」と色とりどりのペンキの缶、ハケと混沌博士のチェスト(長持ち)があり、混沌博士はPCに《死の刃》が5回分発動できるブロードソードをくれて立ち去る。


さすがに入っていた金貨3000枚は没収。まぁ、NPCの手助けがあったのでこれはやむなし。PCたちはスチーム・チェーンソーは回避していこうとしたが、3つの宝玉が鍵になると思われる秘密のドアを発見。あの部屋を通らないと先に進むための鍵が手に入らないため再度アタック。


打撃力も上がって戦略も立て直したPCは警備のスチーム・チェーンソーたちにリベンジしてこれを倒し、降参した黒ドワーフから3つの宝玉とドアの開け方を聞き出して先に進む。

小さいアース・エレメンタルが石炭を採掘している部屋を抜け、途中の通路で《カランカラン》の警報を踏みつつも中立紳士が居る広場まで到達。


通路が坂になって油まみれの火まみれになる仕掛けに引っかかりつつも中立紳士との交渉(?)に成功して奪われた小槌を返してもらうことに。


中立紳士「でも1回だけ使ってからね」


廃棄されたこの古代ドワーフの廃坑にはミスリルを精錬できる炉が封印されている。この封印というのが、ドワーフの髭で編んだ紐で炉のフタ(扉)と壁が無数の結び目で閉められており、この紐を損なうことなく解かなければならない。
このため、結び目を解く小槌が必要だったという。


中立紳士はPCの前で小槌を使って炉の封印を解く。
PCは帰りがけにまだ探索していない「古代ドワーフの墓」があるという部屋を捜索。


ここで墓守の守護戦士パンティゴ・ムキレトールの亡霊を助けてもう少し詳細な情報と補足的な情報を得、炉が開放されたことをムキレトール家の末裔のドワーフに伝えてくれと頼まれて「回復の薬」10本セット(ただし酷い味と喉越し)をもらって街に戻り、男爵から報酬を受け取ってシナリオ終了。


T&Tらしく(?)、役に立たなさそうなおばかアイテム、ツメが甘い悪役としてもはや定番の混沌博士と中立紳士、アホな名前のNPC*3などを詰め込んでみました。


スチーム・チェーンソーは1〜3の出目で止まるようにして、「盾」になる黒ドワーフをもう少し弱く設定すればよかったか。MR設定は楽な反面バランス崩すとちょっとたいへん。

でもアイデアなどは割りと直感的に組み込めたり、無茶してもそれはそれで面白いので結構好きなシステムです。プレイヤーでも遊んでみたいのですが、周囲であまりやる人がいないのが残念。
できればキャンペーンとかね〜(『ベアダンジョン』を本棚から取り出しつつ)。

*1:T&Tのオフィシャルワールド。大魔法使いの都合(?)でオークと人間が万年単位でずーっと戦争している。

*2:T&Tの呪文。透明になる

*3:ブラホック・ハズレター(ブラのホックが外れた)、パンティゴ・ムキレトール(パンティのゴムが切れとる)