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自宅にておこもり。
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老いてなお我が家で暮らす―ホームヘルパー最新事情

老いてなお我が家で暮らす―ホームヘルパー最新事情


在宅介護に焦点を当てたものなので、近々行く施設介護とは事情が異なるところもあれどいつかは行く道。

前半は事例を物語り調で、後半は介護保険制度とホームヘルパー事情、それも地方自治体での取り組みを中心に取材した内容をまとめたものとなっている。

全般的に情緒的な文章でややまわりくどい感じを受けなくはないが、わかりやすくて読みやすい。

「最新事情」とタイトルにあるが、もう20年くらい前の内容なので制度の説明などはすでに現行と異なるところもあるが、ヘルパーを取り巻く環境や社会的地位への憂慮などはまだ今でも十分に通用すると思われる。


利用者との関係だけでなく、その地域と家族の中に入っていかなければならない、もっと言えば、家族と地域の支えなしでは十分な「介護」が難しいと思わされる。
介護士がいくらがんばっても限界はある。逆に、地域と家族が介護に少しずつでも持てるリソースを振り分け、理解を示すことで、ホームヘルパーや福祉制度は最大限の効果を発揮できるポテンシャルがあると思う。
いや、むしろ家族、地域社会、福祉制度が相互にかみ合ってこその介護だと考えさせられる。