青葉台
なんだか寝不足。
朝方に、「ヒジャコオクレ〜、ヒジャコオクレ〜」という妙な訛りのある声で目が覚めたので、あたりを見回すと、毛むくじゃらのアングロサクソンぽい白い手が無数にベッドの周りの床から突き出していました。
「ひじゃこ?送るの?」と聞くと、「ノー!ヒジャコ、クダサイヨ!」と言うので、「柄杓のこと?」と聞き返しました。
「ヒシャコゥ?」
「ちがうよ。ひしゃく。ひ・しゃ・く」
「ヒシャクゥ?」
「そー、そー、いえすいえす、ひしゃく」
「ヒシャクゥ、クダサイヨ〜」
「柄杓をどうするの?それって海で船の上の人に言わなきゃだめなんじゃないの?」
「・・・・ソウナノ?」
「だって、柄杓で水汲んで船沈めるってやつでしょ?」
「・・・・ウン。」
「水ないじゃん。ここベッドだし」
「・・・ダッテ、ボク、オヨゲナインダモン・・・」
「駅前のジムにプールあるから練習してくれば?」
「・・・・ウン。ワカッタヨ・・・」
「今、会員募集中だから入会金無料だよ」
「ホントウ?アリガトウ。ゴメンネ、ヨナカニオコシチャッテ。ゴメンネ」
「うん、じゃあね」
「ウン、グッナイ!」
とかいうことがあったので、何しろ眠い眠い。