青葉台
曇りゾラの冬日です。
取引先の人が、仕事のメールで「先日のFBです」とか書いてきたので、が〜氏の宗教も手広くやってるもんだと思いましたがよく読むと「フィード・バック」の略でした。カナで書け、つか日本語使えつの。かっこいいつもりか。社会人中二病重篤患者め。
頼みもしないのに後ろから範囲火力をばかばか撃ってくる*1人なので教徒と言っても信じたかもしれませんが。
昨日とりあげた『おそうざいふう外国料理』を拾い読みしましたが、文体がなんとも懐かしげでおいしそうです。
「おいしそうな焼色をつけて」とか「〜のおいしさは、ちょっとないおいしさです」とか、決して洗練された文章ではないのですが、なんというか、そう、独特のハリのある文体で記述されている説明と解説が、鼻腔の奥のコクのある“あの日食べたうまかったアレ”の味の記憶を呼び起こします。
そんな文章を読みながら、ちんまりと1〜2人前ではなく4〜6人前の分量がたっぷりとよそわれた料理の写真を眺めていると、家族や友人たちと囲んだ賑やかな食事風景を思い起こし、口中に生唾が湧くと共に料理を取り分ける食器の音や弾む会話と笑い声が聞こえてくるようです*2。
- 作者: 阿部昭
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1989/02/06
- メディア: 文庫
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
少し前に読了しましたが、すぐに読み返し中。
単純かもしれないが単調ではない筆者の生活が、少しずつ積み重なって変化していきます。
その過程の描写もすばらしいのですが、最後の結びの数ページが秀逸。
『単純な生活』という書名にこれ以上にあった一文はないでしょう。
読み終えるのが寂しいような、ほっと一日を終えたような、そんな気持ちになります。