青葉台

Dowa2010-06-14

昨日の天気と蒸し暑さから一転して降り続く雨でした。

昨夜の「はやぶさ」帰還は実に良いものを見せてもらいました。
この研究の成果を「はやぶさ2」以降にも是非とも受け継いで発展させていってもらいたいとは思いますが、ひとまずはやぶさ運用チームには「お疲れ様でした」という言葉を送りたいと思います。


小惑星の探査というどちらかというと地味なプロジェクトとして開始された感のある「はやぶさ」は、わしとしては、正直、イオンエンジン以外は*1取り立てて気をひくものはなかったのですが*2、トラブルに継ぐトラブルと、その無理めを乗り越え這い上がる不屈の技術者魂で一気に注目株のプロジェクトへ。


最後には採取カプセルを地上に落下させ、本体は大気圏で燃え尽きてミッションを終了するという劇的な計画の展開に「はやぶさ」への感情移入はぐっと高まりました。


それでも、昨夜の再突入の映像をほぼリアルタイム*3で見たときは、「はやぶさ」の運命より、50億キロとも60億キロとも言われる超長距離を幾多のトラブルを乗り越えて運用してきたこのプロジェクトのラストという感が強く、なにやら自分のことのような達成感に晴れ晴れとした気持ちを持って感動しました。


ところが、一夜明けて「はやぶさ」がカプセル放出後に撮影した地球の画像を見た瞬間に・・・・・思わず「はやぶさ」の“気持ち”に触れたような切なさを覚え、目頭が熱くなりました。


もともと日本には「見立て」という文化があります。
本来そうでないものに別の見方や意味、役割を充てて見るということがよくあり、この手のものの擬人化・人格化も得意中の得意です。
もちろん、わしも「はやぶさ」の擬人化は楽しんできてはいましたが、カプセルを分離後、長い運用の果てに機能を停止しつつある姿勢制御装置を駆使してカメラが地球側に向くように本体の姿勢を操作、この画像が、燃え尽きてしまう大気圏への再突入の少し前に「はやぶさ」が最後に“見た”地球の姿かと思うと感情を強く揺さぶられました。

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はやぶさ、後継機の予算3000万に縮小…着手できず
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20100614-OYO8T00291.htm

記事を引用するのも忌々しい。

17億円の要求に対して、政府の回答は3000万円の予算。

宇宙開発の17億円がいかにつましい数字かは置いておいてもなぜに?

==追記==
はやぶさ2の概算要求が17億円、というソースが見当たらない・・・
2007年に5000万円で予算を取ったという情報があるも、文部科学省の資料からは判然としなかった。見落としたか。
文部科学省財務省のサイトから平成22年〜平成19年の資料を参照したが精査したとは言えないのでなんともだが。

「〜等」でひと括りにされているものに含まれている可能性があるが詳細を明示した資料が見当たらない。

ネットの情報は鵜呑みにすまいとは思っているが、新聞社のニュースはまだやっぱり裏を取らずに信じてしまう傾向があるなぁ・・・不明確なだけで誤報とは言えないが、自戒のために削除せず残すもの也。

*1:あ、リアクションホイールもか

*2:まぁ、それだってすごいんだけど

*3:回線の遅延で実際は数分遅れで見た