神泉
暑くなるという予報でしたが午前中はまだ涼しさが残ります。
とはいえ歩くと汗ばみますが風に吹かれると汗はさっと引いていきました。
暑さ用心で昨年作ったしじら織りの単を出しましたが出かけは少し涼しすぎたので絽の羽織も出してきました。
羽織は今年に入ってから古着で購入したもの。お店の棚にあったものに一目ぼれ。色は地味ですが手の込んだ折り目に惹かれました。
丁寧に仕付け糸を縫い付けてありましたが糸はもう傷んで少し引っ張るとぷつぷつと切れてきます。
ずいぶんと長い間着られて居なかったようです。
着物は「もう着ないから」という理由で古着に放出されるものもたくさんありますが、なんとなくですが男物は「着る人が居なくなった」から放出されるものも多いように思います。
おそらく茶道をされていた方が着ていたものと思いますが、最後に着て手入れに出して仕舞い込み、二度と着る機会がないまま年月が過ぎて家人が荷物を整理していて出てきたものが巡り巡ってわしのところに来たのでしょう。
丁寧かつ長年仕舞われていたと思しき着物を手にすると前の持ち主のことをあれこれ考えて複雑な気持ちになることがあります。
大事に着倒そうと思います。