向ヶ丘遊園

Dowa2011-05-14

昨夜の帰宅の電車に、途中で初老の男性が乗ってきました。
もとはベージュだった薄茶色のよれよれのジャンパーと、中に着ている白いシャツだけはやけに綺麗にしていて、使い込んだリュックサックを手に持っていました。


丸顔の、中肉でやや背の低い白髪のそのおじさんは、空いていた席に腰を下ろして見上げるともなく中吊り広告のほうを見上げ、なんともいえない満ちたりた表情を見せました。

酔っていた様子でもありませんでしたが少しくらいはお酒が入っていたのかもしれません。
旧友と語ってきたのか、子供や孫と会ってきたのか、はたまた意中の女性とデートしてきたのか、それはそれはとても優しくて満月のような柔らかな顔でした。まさに「仏」のような。


人は、何気ないひとことで人を深く傷つけることもあれば、ほっと一息をついたその表情だけで誰かに元気を与えることもあるのだなと。


くだんのおじさんは2つほど駅を過ぎて、乗り込む人の中を手刀を切りながら降りていきました。
その様子もまたどこか優しげでユーモラスで。ああいう人って居るんですねぇ。


そのせいかどうか、今日は落ち着いた土曜日でした。
買い物に出た以外は家で荷物を受け取ったり掃除したり選択したり。

包丁も研いだし、明日の準備もしたし、いろいろと片付いたり試したり。