青葉台
セッションの準備などをやってるせいか寝付きが悪いので、寝しなにウィスキー・トゥディ(要するに砂糖入りお湯割り)を一杯やったら存外に良く眠れました。今朝はすっかり肩こりも軽くなり快調。寝たのが遅かったのでちょっと眠いが。
砂糖ではなくハチミツかシナモンシュガーでもいいかも。
何事も過ぎたるは及ばざるが如しですが、適量のアルコールは良い感じですね。
元禄御畳奉行の日記―尾張藩士の見た浮世 (中公新書 (740))
- 作者: 神坂次郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1984/09/20
- メディア: 新書
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元禄時代に生きた尾張の中流のお侍さんの日記『鸚鵡籠中記』の妙訳。原文がかなり読みづらいようですが、読み下し文で書かれているにも関わらずやっぱり読みにくい・・・。半分以上は現代語訳というか作者による解説なのでその部分は読みやすいのですが、それだけに原文の読み下し文は読みづらい。
原文の雰囲気が良くわかるし、それを狙ってのことだと思いますが、さっくりでいいので掲載分には現代語訳も欲しかった。
このお侍は今で言うところの「気楽な地方役人」いうご身分で、衣食住には充分な録がありながらも仕事らしい仕事はないという実にけっこうなお方。
18歳から日記を付け始め、45歳で亡くなるその前年まで、周辺のゴシップや酒、女、博打の事などを詳細に記し続けました。
若い頃は次から次へと習い事を始めては続かず、お役目で江戸や大阪に出向いては接待で飲んで抱いて遊び、芝居好きでしょっちゅう芝居小屋に通い、心中だ処刑だと野次馬根性丸出して駆け回り、生類哀れみの令の施行下で釣りや鳥鍋などを堪能し、悋気持ちの奥さんに怯えながらも妾を作り、離婚して再婚して最後には酒を飲み過ぎて肝硬変(?)で亡くなっています。
晩年に、酒で健康を損ねたのを見かねた父母が「酒はやめろ、控えろ」と言い残して相次いで逝去しますが、その後も酒をやめられず「オレは何てダメなんだろう」と反省を書いてるにも関わらずまた飲んでしまう弱い意志や、接待で遊びつかれて3日目で倒れてしまう体力のなさにも関わらず、なんともうらやましく感じます。
しかし、不景気が迫り、町民たちはけっこう苦しい生活もしていたようで、“剃刀で首を廻し切っ”る老人や、“腹を十文字に掻き切っ”て自殺する商人たちが居たことも記されており、時にはそういった人々に手が回っていない政治への批判なども書かれており、こういったことを書き散らすこのお侍さんに、どこかお人よしで小市民的な親近感も覚えました。